KPIを設定してアプリを正確に評価しよう - Yappli Lite
アプリの成果を評価するためには、目的が明確でなければなりません。
施策によって達成したいビジネス上の最終目標をKGI(Key Goal Indicator)と呼びますが、アプリ運用においても、KGIを定める必要があります。
具体的には、1年後のアプリ経由の売上などが該当します。
しかし、KGIを達成するには1年など一定の時間がかかる上に多くの要素が複雑に絡み合います。そこで、ポイントごとの先行指標となるKPI(Key Performance Indicator)を設定し、1つずつKPIを達成していくことで、目標と現実の間にあるギャップを埋めていきましょう。
【アプリ制作の目的を振り返る】
まずはアプリの目的がなんであるかを明確にすることが重要です。
アプリを作る主な目的となる以下の4つについて詳しく解説します。
・オムニチャネル化
ユーザーにとって、実店舗やECサイトなどの購入場所を意識せず、好きなときに好きなチャネルで欲しい商品を購入できるのがオムニチャネルです。
アプリ上にブランドへの入り口を用意し、顧客との継続的な接点を持ちながら、オンラインとオフラインを問わず、売上を伸ばすことが目的となります。
・EC集客
「アプリで商品を探して商品情報を確認し、商品をカートに追加して購入する」という購入に至るまでのプロセスで、ユーザーのストレスを減らし、顧客体験をいかに向上させるかが鍵となります。また、商品やサービスをアプリ上でプロモーションし、ユーザーの購買意欲を上げることで売上を伸ばすことが目的となります。
・店舗集客
よく訪問する店舗のお気に入り情報や属性データを元に、プッシュ通知で「店舗に行きたい」と思わせる情報の発信をすることで、実店舗への集客を狙います。
・メディア
Webサイトで展開しているメディアを、アプリでも展開して、ユーザー数の増加や新しいユーザー層の獲得を狙います。この場合、アプリの目的は全体の閲覧数を増やすことが目的となります。
【アプリの目標(KGI)と評価指標(KPI)を考える】
ではさっそく、自社アプリの目標となるKGIと、目標を達成するためのKPIを考えてみましょう
アプリの1年後の目標(KGI)を考える
まず、アプリによって、どのような目標を達成したいのか、具体的な数値目標を設定します。まずは1年後に設定することをおすすめします。
・アプリ経由の売上を目標とする場合【オムニチャネル】【EC集客】【店舗集客】
例:月間のEC売上のアプリ経由売上が50%
・ページビュー数向上を目標とする場合【メディア】
例:月間のアプリ経由のページビュー数5,000
アプリの目標を達成するための中間地点(KPI)を考える
具体的な数値目標をたてたら、目標と現状を比較して問題を因数分解する必要があります。
例えば、1年後の目標を「月間のEC売上のアプリ経由売上が50%」とした場合、現状の実績と、どの程度隔たりがあるかを確認します。
もし直近のECの月間売上のアプリ経由の売上比率が30%だったとしたら、20%足りていないことが分かります。この20%を埋めるために何が必要なのかを知るために、「アプリ経由のEC売上」を構成する要素を分析します。
例えば、上記のような状態の場合、問題点として「アプリ経由の訪問数」が挙げられます。
ECサイトの実績と比較して、購入率は良い数値で、客単価はECサイトと同水準であり、これらの数値は維持できることを前提とした場合、訪問数を安定的に増やすことができれば、アプリ経由売上の底上げができる可能性が高いです。
さらに、これには以下のように複数の要因が含まれます。
・そもそものユーザー数が足りていない
単純にEC訪問数を安定的に増やすことができれば、月間売上の底上げが可能となります。
アプリ経由の訪問数に関する施策を行なっていない場合は、ECサイト上にアプリへ誘導するバナーを設置するなど、施策の追加が必要となります。
・リピーターの訪問者数が少ない
新規ユーザーの訪問者数は多いものの、リピーターの訪問者数が少なくどんどんユーザー数が減ってしまっている場合、ユーザーが定着していないと予想できます。アプリを開く習慣を定着させるため、定期的なプッシュ配信やアプリを開きたくなるコンテンツで、訪問回数の増加を見込むことができます。
このように、目標に対する現状を把握し、問題を細分化することで、KGI達成に向けて改善すべき事柄がKPIとなることが分かります。
【KPIを設定して改善施策を実施する】
効果測定をするために、KPIもKGIと同様に具体的な数値目標をたてましょう。
例えば、上記の表を例とした場合、アプリ経由のEC売上を50%にするには、ユーザー数は月間約16,700必要となります。
(全体のEC売上2,500,000円の50%:1,250,000円=【目指すべき訪問数】 x CVR1.5% x 客単価5,000円)
改善施策を実施する
現状の訪問数(ユーザー数)が10,000であれば、約6,700増やすための施策の実施が必要です。即効性があり、容易に始められる方法としては、以下が挙げられます。
1.ECサイトへのスマートバナーの設置
2.店舗でのPOP掲示、フライヤー配布
3.メルマガ配信
まだアプリの存在を知らない層に向けて告知をすることで新規ユーザーを獲得することができます。このような改善施策を実施し、課題となるKPIの数値改善を目指していきましょう。
【関係者でKPIを共有する】
KPI達成のためには、社内の意識の統一が重要な鍵となります。
アプリの目的、KGI、KPI、改善施策内容を明確にし、社内で見える化しておくことで、アプリの成果を評価しやすくなります。実行→効果測定→改善を繰り返し、アプリを成功に導きましょう。
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